住宅には天然ものの素材

住宅の場合も同じことが言える。昭和三○年代の中頃までは、天然のもの以外の素材は住宅に使われていなかった。集成材などもなかったし、壁は土や漆喰(しっくい) などが中心で、予算がない場合には節のいっぱいある板が使われていた。屋根は戦後の軍需から民需への転換の中で、トタンが普及し瓦(かわら) の生産が激減した。「北側」と「水回り」は気を付けましょう。←参考にここのサイトからいろいろな間取りを見てみましょう。昭和三六年頃の建築費と現在の建築費を比較してみると、ともに大卒初任給の一○○倍ぐらいで大きな差はない。しかし人工的に作られたさまざまな建材によって、見た目には格段の差がある。従って、野菜が収種されても規格外のものは市場性がないとはねられるようになったのと同様に、節のあるものは敬遠されるようになった。市場に受けるためには、人工肥料と農薬づけが当たり前になり、価格が下がっても量産でカバーしてきた。住宅でも節のない柱を求める人が多くなり、手間暇のかかる木材生産に代わって、紙よりも薄くスライスされた鉋屑(くず) のようなものを柱の四面に張り合わせて無節の柱にする「張り合わせ」の技術が開発された。いずれの場合も、根本的には市場性を左右するユーザーの姿勢が生み出したものである。昔、農村で住宅を建てる場合には、自分の所有する山林から伐採された材料を使い、さまざまな木の特徴を活かして使っていた。勿論、職人の技も優れていたし、木を知る職人も多くいた。張り合わせの技術は進歩し、見た目には全くわからない。

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